デビルズ・アドボケイトってご存知ですか?
devil’s advocate=悪魔の提唱、悪魔の使徒、悪魔の代弁者という意味で、議論を深めるために、あえて反対意見を言うディベートの手法のことです。
世界的に有名なコンサルティング会社「マッキンゼー・アンド・カンパニー」では、プロフェッショナルの行動規範の一つとして「反論する義務」があるらしいですね。
そして、私の尊敬する経営コンサルタント、大前研一さんも問題解決の手法として反対意見を出す、デビルズ・アドボケイトが大切だとおっしゃっています。
目次
大前研一のプロブレム・ソルビング・アプローチ
私は学生時代に大前研一さんの会社、株式会社BBTのプログラムで、
PSA=プロブレム・ソルビング・アプローチ(問題解決の技法)を学んでいたので、
「とりあえず疑ってかかる」というデビルズ・アドボケイトの思考を意識的に行うことがよくあります。
だから、誰かがレビューブログは稼げると言ったなら「それは違う、なぜなら・・・・」という視点も持つようにしています。
私自身、つい先日のメルマガで「レビューブログに力を入れてます!」とか言ってるのに、頭のなかでは否定してしまうんです(笑)
これってあまのじゃくですよね。
でも、この考え方って独自性の高いコンテンツ作成をする上で、すごく重要だと思うんですよ。
肯定的な意見だけでは、ありふれたコンテンツしか生み出せない
思考のプロセスとして有名なものにブレーン・ストーミングがありますが、ブレーン・ストーミングは、意見の肯定的な側面にフォーカスし、議論を広げていくフレームワークです。
対して、デビルズ・アドボケイトは、否定的な側面から議論を深めていくフレームワークですね。
例えば、レビューブログなど、付加価値の高いコンテンツを作りたいと考えた場合、多くの人は、肯定的な側面から理論展開していくと思うんですよ。
でも、それだけだとみんな視点が同じなので、導き出す答えも似たり寄ったりになっちゃうわけです。
「実際の写真をアップして、感想を言えば信頼性が上がり稼ぎやすい。」
確かにその通りなんですが、そんなレビューはすでに世の中に溢れかえっていますよね?
似たようなつまらないレビュー動画ばかりのYouTube
YouTubeなどの動画レビューでも同じです。
「ヒカ○ンズポイント ブンブン90点!」
とかっていう超絶つまらないレビューで稼げるのは、業界トップのヒカ○ン1人だけです。
業界トップの、いわゆるカリスマ性の高い人は権威という影響力の武器を持っていますので、単にレビューするだけで稼げるわけです。
HIKAKINを真似てもHIKAKINにはなれない
例えば、ユーチューバーと呼ばれる人気アフィリエイターの方で、ヒカキンさんという方がいらっしゃいます。
彼のやり方を真似てレビュー動画を出している子どもたちがいっぱいいますが、どの動画も所詮は二番煎じで、ヒカキンさんの劣化版なんですね。
せっかくお金を出して商品を買ってレビューしても、そんなコピーレビューでは100動画作っても稼ぐことは難しいと思いませんか?
ヒカキンさんがなぜ稼げているかといえば、YouTubeにタイムシェアを奪われている多数の子どもたちがいて、彼らが習慣として見る動画が、業界トップのヒカキンさんの動画だからです。
テレビを「つまんねーなー」って思いながら惰性で見る人がいるように、つまらないYouTubeを惰性で見る人がいる。
そのアクセスがトップユーチューバーのヒカキンさんのところに「今のところ」集まっているからヒカキンさんが稼げるんです。
ヒカキンさんも、自分の動画はクオリティが低くくだらない、と自分でおっしゃってますしマーケッターとして戦略的にやってるんでしょうね。
さすがです。
そのバックグラウンドを理解せず、人気ユーチューバーのレビューをカタチだけ真似しても、稼げるわけがありません。(当たり前です。レビューつまんねーから)
無難なコンテンツではなく、鋭く刺さるコンテンツが必要
同質化したブナンなレビューで稼げるのは、業界トップだけの特権です。
(ランチェスター戦略では、これを強者の戦略と呼びます。)
私を含む多くのブロガー、アフィリエイターは、何の権威も持たないどこにでもいる凡人です。
だったら、ブナンで特徴のないレビューをするのではなく、エッジの効いた、深く刺さるレビューをしなくちゃ誰も気にも留めていくれません。
(これはランチェスター戦略で弱者の戦略と呼ばれるものですね。)
じゃあどうやって刺さるレビューを書くのか、その思考ツールのひとつが冒頭でお話したデビルズ・アドボケイトです。
(だいぶ話が脱線したけど戻ってこれました(笑))
デビルズ・アドボケイトで反論し、コンバージョンへ誘導する
「とりあえず反論し、そこから建設的に意見を述べる」デビルズ・アドボケイトの手法。
ここで大事なのは、単に反対するだけでなく、ではどうするべきかという意見、代替案を述べることです。
これができると写真や動画を載せて感想を言うだけのレビューとは一味違うコンテンツが作れます。
そして代替案を持ってくることで、自分の意図する結論(コンバージョン)に訪問ユーザーを誘導することができます。
これはつまり、どんなキーワードで集客しても成約が取れるようになるということです。
かんたんに言ってますが、これはセールスライティングでは結構重要な事です。
キーワードで集客し、そこに反論し、さらに建設的に代替案を述べる。
ライディングでも動画でも、これができれば独自性を出しつつ、コンバージョンまでの動線を作ることができます。
差別化したコンテンツで付加価値を高め、さらにコンバージョンへ誘導することができる。
そのためのフレームワークの一つとしてのデビルズ・アドボケイト、
あえて「反対意見を出す」ことをやってみてはいかがでしょうか?
反対意見は想像力を刺激します。
もしかしたら、今まで誰も気付かないかった新しい切り口が見つかるかもしれませんね。
PSAを学ぶなら大前研一先生の書籍がオススメ
PSAを学ぶなら大前研一先生の書籍がオススメです。
ただし、ロジカルであることと稼ぐことは全く別物です。
論理的思考は、分析ツールとしては便利ですが、アウトプットはロジカルである必要はないんですね。
経営コンサルタントであれば論理的で隙のないアウトプットが必要かもしれませんが、私たちマーケッターにとってのロジカルシンキングは独自の切り口を見つけるための道具にすぎません。
私はPSAを学んでいた二十歳そこそこの時、そのことが全くわかってなくて苦労しました。
カリスママーケッターの神田昌典先生もMBAは使えない、大事なのはエモーション(感情)だとおっしゃってますし、やっぱり理詰めで人は動かないってことです。
私の今日のメルマガも、別に論理的に正しい訳ではなく、単なる私の意見ですよね?
リサーチをして>論理的に分析をして>独自の切り口で自分の感情をアウトプットする
このようなアプローチが個人的にはいいかなって思ってます。
故 ピーター・ドラッカーの名言
故 ピーター・ドラッカーの名言に、
「重要なことは、意見の不一致が存在しないときには決定を行なわないことである」(『経営者の条件』)
という言葉があります。
・・・長くなるので説明は省きますが、そういうことです。
今日のブログ記事も反対意見からスタートしました
先週の土曜日は、東京でレビューコンテンツに関するセミナーを受講してきました。
今日のメルマガは、セミナーに触発されて書いてます。
セミナーを聞いて、レビューっていいよねって再確認したから、
その反対意見をあえて考えることから今日の記事はスタートしました。
やっぱりレビューってニーズありますよね。
広告主のLPにもレビューはありますし、アットコスメやカカクコム、Amazonも楽天もレビューって重要なコンテンツです。
私も取り組み中のレビュー媒体、がんばって育てます!
※ 今日の話はちょっと説明を端折ってるのでわかりにくかったかもしれません。
質問や感想をいただければ補足しますのでどうぞー!
PS.
稼ぐことにフォーカスするなら、実はレビューよりも重要な視点がひとつあります。
長くなるので、何かの機会に書けたら書きます♪
と言うか、要望があれば書きます♪
■ そういえば、1年半前にヒカキンさんについて記事書いてたのを思い出した。
年収については今でも大体当たってたと思ってます。